AI搭載の補聴器は何が違う?選ぶ前に確かめたい5つのポイント
「家では話せるのに、食事会では会話に入りにくい」
「補聴器の音量を上げても、周りの音まで大きく感じる」
そんな場面での聞き取りを助ける技術として、AIを活用した補聴器が登場しています。
AIと聞くと、どこでも自動でよく聞こえるようになると思われるかもしれません。実際には、搭載される機能や、ご本人の聞こえの状態によって、役立ち方は変わります。
自分の生活で、どのような助けになるのか。
今回は、AI搭載の補聴器の特徴と、購入前に確かめたいポイントをご紹介します。
※掲載画像はAI生成イメージです。
AIは、騒がしい場所での会話をどう助けるのでしょうか
食事会や喫茶店では、話し声のほかに、食器の音、音楽、周りの人の会話など、さまざまな音が重なります。音量を上げるだけでは、聞きたい言葉が分かりやすくならないことがあります。
補聴器には、以前から周囲の雑音を抑えたり、特定の方向の声を聞き取りやすくしたりする機能があります。[4]
一部のAI搭載補聴器では、多くの音声や周囲の音を事前に学習した「DNN(ディープ・ニューラル・ネットワーク)」という技術を使っています。その学習結果を、音声と雑音の特徴を見分ける処理に役立て、騒がしい場所での会話を聞き取りやすくすることを目指した仕組みです。
例えば、リサウンド・ビビアや、フォナックのオーデオ インフィニオ スフィアなどでは、DNNを活用した雑音抑制や音声を取り出す処理が紹介されています。ただし、「AI搭載」という表示だけで、同じ機能・性能だとは判断できません。仕組みや使える機能は、メーカー・機種・グレード・形状によって異なります。[1][2]
まずは「どこで、誰の声を聞きたいか」を考えましょう
補聴器を選ぶ前に、よく聞きたい場面を一つか二つ挙げてみてください。
- 家族との食事で、会話の内容をもう少し聞き取りたい
- 友人との外食や地域の集まりに、安心して参加したい
- 仕事の打ち合わせで、相手の言葉を聞き返す負担を減らしたい
静かな部屋での一対一の会話と、大勢が話す場所での会話では、確かめたい機能も変わります。騒がしい場所で困ることが多い方は、その場面を想定してAI機能の違いを試してみるとよいでしょう。
高機能な補聴器の価値は、ご自身が大切にしている場面で、どれだけ役立つかで考えたいものです。ご予算と生活環境を伝え、必要な機能を一緒に整理することが、納得して選ぶための第一歩になります。[3]
AIがあっても、聞こえ方には個人差があります
補聴器は、現在の聴力を活かして聞こえを補う機器です。耳の働きを以前の状態に戻したり、どのような場面でも会話を完全に聞き取れるようにしたりするものではありません。
聞こえ方には、聴力だけでなく、言葉を聞き分ける力、相手との距離、周囲の騒がしさ、調整の状態などが関わります。AIによる処理があっても、すべての雑音を消し、聞きたい声だけを常に取り出せるわけではありません。[3][4]
だからこそ、カタログの説明と、ご本人が実際に感じる聞こえの両方を確認することが大切です。
試聴・相談で確かめたい5つのポイント
試聴では、音が大きくなったかだけでなく、会話の分かりやすさや、毎日使えるかどうかにも目を向けてみましょう。
| 確認すること | 確かめたいポイント |
|---|---|
| 1.会話の分かりやすさ | 普段の声で話してもらい、言葉が分かりやすいか。可能なら困っている場面に近い環境で、機種や設定による違いを販売店と一緒に確かめる。 |
| 2.生活音の負担 | 会話が聞き取りやすく、食器や周囲の物音も負担になりすぎないか。静かさだけで判断しない。 |
| 3.使っているときの疲れ | 無理のない時間から試し、会話を聞き続けたときの疲れや、音への違和感を確かめる。比較するときは、できるだけ似た場面で確認する。 |
| 4.毎日の扱いやすさ | 自分で着け外しや充電・電池交換ができるか。AI機能を使う際に必要な操作も確認し、実際に試す。 |
| 5.価格と購入後の支援 | 総額に何が含まれるか。試聴・調整・点検の内容や、修理時の対応も確認する。 |
AI機能の使い方も確認しましょう。自動で働くものに加え、必要な場面でご自身がプログラムを選んで使うものもあります。試聴する機種では、どの場面で機能が働き、どのような操作が必要なのかを販売店に確認しておくと安心です。[1]
充電式であることやスマートフォンとつながることは、AIによる音の処理とは別の機能です。聞こえに関する機能と、使いやすさに関する機能をそれぞれ確かめると、違いを整理しやすくなります。
貸出試聴を利用できる場合は、普段の生活でも試してみましょう。「夕食で家族の声が分かりやすかった」「外では車の音が気になった」など、場面・良かったこと・困ったことを短くメモしておくと、次の相談に役立ちます。[5]
AIの機能を活かすためにも、調整と継続的な相談が大切です
補聴器を検討するときは、まず耳鼻咽喉科で耳の状態や補聴器の必要性を確認しましょう。そのうえで、ご本人の聞こえに合わせた調整を行い、使用後の感想や測定結果を確認しながら、使い方を整えていきます。[3]
AIを搭載していても、こうした過程は大切です。購入後の点検や再調整も含めて、相談を続けられることを確認しておきましょう。[6]
痛みや強い不快感があるときは、無理に使い続けず、販売店へ相談してください。耳の痛みが続く場合は、耳鼻咽喉科にもご相談ください。
関連記事:補聴器は「つければ終わり」ではない。調整記録が聞こえを支える理由
米子でAI搭載の補聴器を検討されている方へ
補聴器の店YONAGOでは、聞こえの状態や生活の中でのお困りごと、ご予算を伺いながら、試聴・調整をご案内しています。
「今の補聴器とどう違うのか知りたい」
「自分にAI機能が必要か相談したい」
という段階でも、お気軽にご相談ください。試せる機種や貸出しについては、ご希望に合わせてご案内します。
ご家族からのご相談も承っています。まずは、聞き取りたい場面を一つ教えてください。そこから、ご自身に合う補聴器を一緒に考えていきましょう。
「認定補聴器専門店」補聴器の店YONAGO
鳥取県米子市加茂町2丁目113 加茂町ビル103
電話:0859-30-3399
営業時間:平日9:30〜17:00(土曜・日曜・祝日休み)
参考資料
本記事は、日本補聴器販売店協会『FITTING』秋号(通巻153号/Vol.39 No.4、2026年10月15日発行)のメーカー特集を参考に、以下の公開資料も確認して、一般のお客様向けに独自に構成しました。
- GNヒアリング:リサウンド・ビビア、GNは補聴器にAIをどう活用しているか
- フォナック:オーデオ インフィニオ スフィア(ウルトラ)(AI技術の説明)
- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会:補聴器のやさしい解説
- 日本補聴器工業会:補聴器ときこえのQ&A
- 日本補聴器工業会:試聴の大切さ
- 日本補聴器工業会:お店で定期的なアフターケア
情報確認日:2026年10月31日
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